海外旅行傷害保険の「自動付帯」と「利用付帯」の違い【使い方と注意点】
2015/05/02

クレジットカードを発行すると、「国内旅行傷害保険」「海外旅行傷害保険」「ショッピング保険」などの付帯保険があります。
カードによって補償内容や金額は異なり、その代表格とも言えるのが「自動付帯」と「利用付帯」です。
カードを作る際に、この部分をしっかりと確認しないと、いざ海外に行ってから「保険が利用できない」といった事態が起こる可能性もあります。ということで今回は、「自動付帯」と「利用付帯」の違い、そして海外での使い方や注意点をご説明します。
クレジットカードのタイプによっては、カードを持っているだけでは補償を受けられない場合があるので、しっかりと把握しておきましょう。
目次
カードごとに付帯内容が変わるので注意
旅行傷害保険は、発行するカード会社や年会費の有無によって「自動付帯」か「利用付帯」に分かれます。
例えば、リクルートが発行するクレジットカードの場合、年会費無料の「リクルートカード」は国内・海外ともに利用付帯です。
リクルートカード | |
海外旅行傷害保険 | 【利用付帯】最高2,000万円 |
国内旅行傷害保険 | 【利用付帯】最高1,000万円 |
そして、年会費が 2,000円+税 がかかる「リクルートカードプラス」は海外・国内ともに自動付帯です。
リクルートカードプラス | |
海外旅行傷害保険 | 【自動付帯】最高3,000万円 |
国内旅行傷害保険 | 【自動付帯】最高3,000万円 |
このように、同じカード会社でも種類によって保険内容が変わるので注意が必要です。
「利用付帯」と「自動付帯」の違い
「利用付帯」と「自動付帯」の違いを大まかに言えば…
自動付帯:無条件で旅行傷害保険に入れる
利用付帯:旅行代金(一部)をクレジットカードで決済しなければいけない
ということです。以下にそれぞれの詳細をまとめています。
自動付帯
その名の通り、何もしなくても自動で旅行傷害保険に入れるのが「自動付帯」です。旅行代金をカードで支払わなくてもいいので、あれこれ考える必要はありません。
面倒な手続きや登録もないので、カードを発行して旅行に出かければ、自動的に旅行保険に入っています。もし、年会費が無料のカードであればコストも0なので、必ず1枚は自動付帯のカードを持っておくといいでしょう。
また、自動付帯の多くは、出国した日から90日間が補償期間になります。一度日本に戻って再度出国した場合でも、再度90日間の補償期間が与えられるので、1年に何度旅行に行っても旅行傷害保険に入ることができます。
※カードによって補償期間は30日や60日と変わるので注意してください。
クレジットカードを持っていかなくても、万が一の場合には保険が適用されます。ただし、保険適用時に、クレジットカードの裏面に記載されている、カード会社の電話番号やカード番号が必要となることが多いので注意が必要です。
利用付帯
「利用付帯」は、旅行した際のツアー代金や公共交通機関の料金をクレジットカードで支払ったときのみ、旅行保険が有効になるというものです。
こちらは自動付帯と違い、何かしらのアクションを起こさないといけないので、人によっては不便と感じるかもしれません。
具体的にはツアーやパック旅行の費用や出国するまでの公共交通機関(航空機や電車、船、バス、タクシー)の支払いをカードで決済することで、旅行中の補償を受けることができます。
※細かな規定はカード発行会社によって異なります。
付帯内容に大きな差はない
カードごとによって付帯内容の違いはありますが、「自動付帯」と「利用付帯」の違いに大きな差はありません。
クレジットカードのグレードや年会費によって内容が変わることがほとんどなので、「自動付帯だから死亡保険金が少ない」や、「利用付帯だから保険日数が長い」といったことはありません。
補償期間を180日に延ばすお得な使い方
クレジットカードを2枚使えば、旅行傷害保険の補償期間を延ばすことができます。
やり方は簡単で、それぞれ「自動付帯」「利用付帯」のカードであれば最長180日間に延ばすことができます。
※利用付帯側のカードに「海外で公共交通機関の料金を払った場合、その日から最長90日間補償が受けられる。」という条件が必要。(楽天カード不可)
出発は90日間の保険を自動付帯で利かせておいて、旅行途中に現地で別の国への飛行機代などを利用付帯のカードで決済。そうすれば、その日から90日間の旅行保険が利用付帯によって開始されます。
出発(自動付帯:90日間)
⇩
ツアーや飛行機代を2枚目のカードで支払う(利用付帯:90日間)
⇩
自動付帯+利用付帯で180日間
となります。
自動付帯のクレジットカードは併用ができないので、何枚持っていても保険期間は90日のままです。2枚目のクレジットカードを作るのであれば「利用付帯」のカードを作りましょう。
補償期間を180日に延ばすお得な使い方の注意点
どのカードも、ケガ・病気が50~100万程度の補償額と低い場合が多いので、あらかじめ確認しておきましょう。
また、交通機関でクレジットカードが使えるかも事前に調査が必要です。都会以外では、カード払いができないこともあります。長期滞在や長旅をする人は、その辺りも頭に入れておきましょう。
終わりに
最後に今回のまとめを載せておきます。
※クリックをすると各項目に移動します。
①旅行傷害保険は、発行するカード会社や年会費の有無によって「自動付帯」か「利用付帯」に分かれる
②自動付帯:無条件で旅行傷害保険に入れる
③利用付帯:旅行代金(一部)をクレジットカードで決済しなければいけない
④自動付帯」「利用付帯」の2枚のクレジットカードを使えば、補償期間を最長180日に延ばせることができる
「自動付帯」「利用付帯」の違いを覚えておけば、クレジットカードを作るときに困らなくてすみます。また、カードが2枚以上あればお得にもできるので、ぜひ覚えておきましょう。

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